~時代を超えた恋~
「なんだ?」

志士が言った。

私は鞘から刀を出した。

そして志士の首元を突きつけた。

「ひっ!」

「いいかげんさぁ…吐いてくんねえか?こっちもそろそろ限界なんだよねぇ、
なに?あんた、死にたい?」

そう言って刀に力を入れる。

ツー…と血が志士の首をつたっている。

「っ!」

「もう一度だけきいてあげるよ?あんた、死にたい?」

「~っ!風の強い日を狙って京都御所に日を放ち、中川宮朝彦親王を幽閉し、松平容保らを暗殺し、孝明天皇を長州へと誘拐する……」

「よくできました。」

そう言うと刀を鞘に戻した。

あ…やばいかも…

グラっと視界が歪む。

「さぁやさんっ!」

「ん…沖田さん…?」

倒れそうになったのを沖田さんが

支えてくれたようだ。

「お疲れ様です」

「はい……ありがとうございます」
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