~時代を超えた恋~
そう言うとお母さんは微笑んで言った

「やっぱり分かっちゃったか…」

「わかるよ…」

「紗綾……私…貴方に酷い事をしたっ!
両親に愛されない寂しさは…私が1番分かってたのにっ!」

「ねぇ…お母さん…」

「お母さんもね…虐待されてたの…
貴方のおばあちゃんに。
そして…貴方のお父さんに出会った。
そして愛されるという嬉しさと
愛するという感情を知った。
だから…貴方を幕末に送った…
愛される事を知って欲しかったから…」

「お母さん…」

「ごめんね…お詫びに…もう一度幕末に飛ばします…でも居れる時間は一時間…
私の力じゃそれが限界なの…
ごめんね…」

「……いいよ、お母さん…愛してくれて…ありがとう」

「っ!……さようなら…紗綾…


この子を幕末へと……」

そこで私の意識は途切れた。

お母さんーー…ありがとう……


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