天使の歌
<君の事が、大好きだよ。>
「……ぇ……?」
<君は気付いてなかっただろうけど、僕は ずっと、君を義妹じゃなく、女として見て来た。>
ネスティの遺言に、キュティは固まった。
<だから……僕の分迄、幸せに なってね。>
「……ネス、ティ……?」
義兄の気配が薄れていく。
(……そう、だったんだ……。)
キュティは膝を抱えた。
ネスティが自分に優しくしてくれたのは――。
「……御免……ネスティ……。」
キュティの涙は もう、止まらなかった。
「ずっと一緒に居てくれたのに、気付かないなんて……私、馬鹿だね……。」
こんな私を、ネスティは護ってくれた。
「……ネスティ……有り難う……御免ね……。」