天使の歌
「……っ……キュティっ!!」
セティがキュティを どんっと突き飛ばした。
無防備なセティの躰を、電撃が貫く。
「ぐっ!!」
衝撃で彼の躰は吹っ飛び、崩れ掛けた塀に、背中を もろに打ち付けられた。
「……っ……ぁ……。」
セティは その場に崩折れる。
「せっ……セティ!!」
慌てて駆け寄ったキュティを、部下の1人が押さえ込んだ。
「止めて!!離してっ!!」
キュティは藻掻くが、男の腕は びくとも しない。
「……っ……。」
セティは目を ぎゅっと瞑ったまま動かない。
躰に、電撃が走ったのだ。
セティが感じている痛みを考えて、キュティは ぞっとした。