ナピュレの恋【完】
二人でナピュレに入ると
「遅い!!」
そこにはご立腹の様子の花音がいた。
「あんたたちね、このあたしを待たせるなんて100年……」
花音は途中で喋るのを止めた。
何故なら花音の目はなつこと裕也の繋がれた手を見たから。
「な、つこ…?」
花音の目には薄っすらと涙が溜まっていた。
「花音、あたし裕也くんと付き合うことになったの」
なつこがニコリ笑うと
「なつこー!おめでとう!!」
そう言って“ガバッ”と抱き付いてきた。