ナピュレの恋【完】
「あー、喉乾いたぁ」


得意の独り言で冷蔵庫の中からワインを出した。


「飲んできたのに、また飲むってどうなのよ」


でも飲みたいんだから仕方ない。


グラスに注ぎ一気にワインを流し込んだ。


「あー、うまいっ」


女とは言えない声を出した時、携帯の着信音が鳴った。


この音は花音か。


藤木花音(フジキカノン)


高校時代からの親友だ。
< 35 / 300 >

この作品をシェア

pagetop