ナピュレの恋【完】
最低な男
「あっ」
なつこの声に花音と裕也は首を傾げた。
「花音ごめんっ!!あたし大事な書類デスクの上に置いたままだ」
それは、ふと思い出した。
別に明日戻せばいいだけの話なのだが思い出したら、いてもたってもいられなくなるなつこの性格を花音は知っている。
「はいはい、分かったわよー。一人で飲んでるから早く行ってきなさーい」
花音はヒラヒラと手を振った。
「うん、ありがとう。急いで行ってくるから!!」
そしてなつこは裕也にも声を掛けた。