ナピュレの恋【完】

なに、まだあたしが好きだとか言うわけ?


冗談じゃない。


「抜かなくていい!!」


なつこの言葉に秀二がビクリと肩を揺らせた。


彩花がデスクに手を付き後ろから秀二が…そういった格好だった。


「もう用は済んだから続きどうぞ?」


なつこは廊下に出ると、ゆっくりと振り返り


「あ、そうそう新山さん?仕事ミスしたらしいわね?気持ちいいのは分かるけど、仕事はちゃんとやりなさいね?」


―パタン―


ドアを静かに閉め、なつこは会社を出た。


明るい部屋の中ミスを指摘された彩花は、顔を歪ませることしかできなかった。
< 84 / 300 >

この作品をシェア

pagetop