羽蝶蘭
「な、なんだお前は!?」
動揺を隠せないのだろう。
少しどもりながら金髪達は、『黒』に問う。
「俺ら~?タダの正義のヒーローだよ」
一人だけだと思っていた『黒』の後ろから間の抜けた男の声が聞こえた
「正義のヒーローねぇ、おもしれぇじゃねぇの」
もう一つ、ケラケラとおかしそうに笑う声
「なんや、俺ら正義のヒーローやったんか。知らんかったわ」
独特なイントネーションの言葉を発する声
「はぁ、馬鹿じゃないんですか?高校生にもなって正義のヒーローだなんて」
ため息混じりに呆れた声
そのどれもが何故か懐かしく感じた。