羽蝶蘭
「君、羽姫だよね?」
そういわれた瞬間
全身に鳥肌がたつ
"「最近、噂を聞きつけた奴が動き回ってるんだよ」"
ミチルの言葉を、思い出す
まずい
「羽、姫…?なんでしょうかソレは」
できるだけ、冷静に
大丈夫…
今まで、こういう演技なら
腐るほどやってきた
だから、今回も…
「へぇ、シラ切るつもり?いいや、とりあえず連れていくね」
そんな声が聞こえ
後ろに気配を感じ、振り返った頃には
もう、すでに意識はなかった