紅蓮の腕〈グレン ノ カイナ〉~六花の翼・オーランド編~


「なあ太一、今日は清良と二人でいたいんちゃうんか?」


「え?いいよ、こいつはいっつも一緒にいるもん。

オーランドさん、明日には帰らなきゃなんでしょ?」


こいつ、だって。


まるきり子供だった太一も大人になったものだ。


まりあも、瑛も、みんな着実に大人になって、確実に人生を歩んでいる。


時間が止まってしまったようなのは、自分ひとりだけ。

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