吸血鬼と歌姫と


馬鹿扱いされたのはムカついたけれど、

ルキが来てくれて嬉しい自分がいた。



どうしてルキはこんなにも
タイミングが良いのだろう。



心が折れそうな私にとって、
彼の呆れ顔ですら安心した。




「お前、どうして前を見て歌わないんだ?」


「何か怖くて...」




ルキの質問に正直に答えてしまった。


また馬鹿扱いされるよ。



「そうか....」



腕を組み何かを考え出した。



あれ?馬鹿扱いしないんだ。



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