吸血鬼と歌姫と
すべての演奏を終え、
お客さん兼ルキファンに挨拶をする。
「ルキ様この後ご一緒にどうですか?」
ファンの一人がルキを誘う。
私には関係ないはずなのに、ルキの反応が気になった。
ギターを仕舞いながら耳を傾けた。
「済まないが、コイツとの反省会があるんだ。」
ポンと私の頭に手を乗せた。
目を見開いたまま固まる私。
「それなら仕方ないですね。」
ファンの子がすんなり諦める。
「また明日、聴きに来い。」
「はい♡」
可愛い返事をして、ルキにメロメロになりながら帰って行った。