吸血鬼と歌姫と
「お前...吸血鬼の俺様を邪魔者扱いか?!」
私のスルーを見逃さないルキ。
「吸血鬼って...そういうキャラでしょ?」
冷めた目で通せんぼをするルキを見る。
「キャラではない。吸血鬼だ。」
いや、なにそのドヤ顔。
最近流行ってるもんね。
ヴァンパイア系アイドルグループとか
吸血鬼をテーマにしたバンドとか...
「分かったから、退いて?」
小学生を相手にするかのように微笑む私に
「信じてないな...
いつか絶対に分からせてやる。」
とブツブツ文句を言いながらも退いてくれた。