吸血鬼と歌姫と


「あははっ!そうだったんだ!!
頑張ってね、ルキ!私も手伝うよ!」


無理して笑ってみせた。

そうしないと、泣きそうだったから。


これが世に言う、空元気ってやつかな。



「ミレイ、ありがとう。助かる。」


そう言ってルキは私の手を握った。



どうして私にお礼をいうの?

いつもみたいに偉そうにしててよ。

本当にルキがその人を愛してるんだって、嫌でも分かっちゃうじゃん。


その人を愛してるんなら、
私に触れないでよ!!


バシッー


ルキの手を振りほどいた。


驚くルキをほっといて、
自転車に乗りその場から逃げたー
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