吸血鬼と歌姫と


「あ...あのね!
ルキに言いたいことがあるんだけれど」


突然声を大きくしたのもあってか、
ルキが怪訝な顔をした。



「えっと...あの...その...」


中々話し出せない私をルキがじっと見つめる。


ふーっと息を吐いて深呼吸。



ルキの紅い瞳を見た。


その瞳もきっと私の瞳を見ていた。


こんなに近くで見つめ合ったのは初めてかもしれない。
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