吸血鬼と歌姫と
「私にそんな効果があるとは思えないです。
それに人気もないですし。」
「それは言えてるな。」
ルキも賛同した。
それはそれでちょっとムカつく。
「そんなことないよ。
美玲ちゃんが思っている以上だ。」
そう言って笹原さんは携帯をいじり出した。
「ほら。」
見せてくれた携帯には動画が流れていた。
「これって...」
「そう、美玲ちゃんの路上ライブ。
誰かが撮ってインターネットに流したみたいだよ。」