吸血鬼と歌姫と
「昨日のリハーサルは悪くなかった。
安心して歌え。」
ルキのくせに励ましてくれてる...
嬉しかったけれど、それでも緊張は無くならない。
「お客さんが沢山いた...
今までと比べものにならないくらい。」
小さな楽屋に私の声が響いた。
「不安か?」
ルキが私に一歩近づく。
それだけで私とルキの距離は無くなった。
ち、近いよ!!ルキ!!
緊張に緊張が加わる。
これ、どっちの緊張だろう?