吸血鬼と歌姫と
ふぅ...
大丈夫!
震えた手でギターを肩にかけた。
恐くなったらルキの為に歌えば良いんだ。
眩しいほど輝くステージの真ん中に向かったー
「「美玲ちゃーん!」」
沢山の人の中で、路上ライブにも来てくれていた知っているお客さんもいて、少し安心した。
自己紹介なんて要らない。
まずは私の歌を聴いてもらう。
それから自己紹介をすれば良い。
すぅっと息を吸って、
ギターの音を添えて私のメッセージを送った。