それはずっと近くに。
✩
「話になんねぇよ!俺バイトあるから」
ジャケットを抱え、足音をイラだ出せ慎二は玄関へ向かった。
「ちょっと待って!ねぇ待って!ちゃんと話そ。ねぇ!」
毎度同じパターンで私がすがるように追いかける。
逃げるように階段を駆け下りる慎二をもう何回見送っただろう。
情けないぐらい叫んで慎二を引きとめようとしたことだってある。
バカみたい。
惚れた弱み。慎二もそうやっていつも戻ってくる。
でも、最近わからなくなる。
私は慎二が好きなのか、恋愛ごっこが好きなのか。
そう、これは恋愛ごっこだ。
「慎二!!行かないでよー!」
メットを被り、慎二は原付で走り去った。
エンジン音が遠ざかり、座り込み泣きじゃくる自分をどこか冷めた自分が見下ろし言った。
「バカじゃないの」
でも・・・・・・その声は頭の中じゃなく耳の中に入ってきた。
ジャケットを抱え、足音をイラだ出せ慎二は玄関へ向かった。
「ちょっと待って!ねぇ待って!ちゃんと話そ。ねぇ!」
毎度同じパターンで私がすがるように追いかける。
逃げるように階段を駆け下りる慎二をもう何回見送っただろう。
情けないぐらい叫んで慎二を引きとめようとしたことだってある。
バカみたい。
惚れた弱み。慎二もそうやっていつも戻ってくる。
でも、最近わからなくなる。
私は慎二が好きなのか、恋愛ごっこが好きなのか。
そう、これは恋愛ごっこだ。
「慎二!!行かないでよー!」
メットを被り、慎二は原付で走り去った。
エンジン音が遠ざかり、座り込み泣きじゃくる自分をどこか冷めた自分が見下ろし言った。
「バカじゃないの」
でも・・・・・・その声は頭の中じゃなく耳の中に入ってきた。
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