境界線
幼き頃
―――――……

「奈月。好きだょ。」

「奈月も睦月のことが好きだよ。」

ぎゅっと繋がれた手。
満月の下。

「これからは、二人で生きて行こう。」

「うん!」

――――――……

バサッ!

「夢かぁ…」

最近、同じ夢を何度も見る。


睦月…。
私の双子のお兄ちゃん。
大好きだった。
違う。今でも大好き。


「奈月ちゃん!起きないと遅刻するわよ!!」

「はーい!」


私は急いで着替えてリビングへ行く。

「おはようございます。」

「おはよう」
「おはよう」
お父さんとお母さんが同時に言う。


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