君が残してくれたもの
「りつー!!」
「呼び捨てにすんな」
「俺ら三人屋上行ってきていい?」
「……まあ、いいだろう」
少しの沈黙の後に律はそう言った。
何で許可したんだよ…いつもなら行くなとか言うくせに。
こいつもよく分からねぇ人だ。
「悠希ー玲音ー行こう?」
どこの女々しい奴だよ。
「暇だし行くか、玲音」
「…ん」
悠希も行くなら俺も行かねぇと。
授業とか怠いし解るし詰まらねぇし。
俺らは屋上に足を運んだ。
この時、紫恩に感謝しないといけなくなる。
まあ ただの気紛れ提案だったんだろうけどな。