ETERNAL LOVE












窓側の2列目の前から4番目――

目の前は 綾の席…



授業中――拓斗は 彼女の後姿を眺める


細く見えるけど 多少広い肩

マロンブラウンの髪色

突っつきたくなる背中



それを見つめながら 拓斗はふと あることを思った――





それは その日の登校のこと…



“もう歩けるからチャリで送ってくれたっていーよ”



綾から そんな言葉が出るなんて思ってもいなかった





いつもの拓斗なら そこまで気にしないが 相手が綾だから とっても不安なんだ――


自分がずっと片思いしていた相手だからこそ…――




――そんなに嫌だったんかなー…







拓斗は 机にうなだれた


それに 「う゛―…」変な呻き声をあげている




「これ麻生。何変な声出しているんだ」





先生に指摘までされ クラス中の笑いものになってしまった






――最悪だー…















そんなことを思っていると 綾の腕が拓斗の方に向かってくる


小さく折られている紙切れが回ってきた









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