桜廻る




──ガラッ



「失礼します……」





さすがに緊張してくる。


暗い室内。


中には、まだ誰もいない。





(絶対に、今日で終わらせよう……)





そう強く誓ったのも束の間。


再びガラッと扉が開かれ、中に数人、誰かが入ってくる。





「君、桜川雅ちゃん?」


「はい、そうですが……。誰ですか?」





雅は睨むように、目の前に立ち並ぶ五人の男を見つめる。


……すると。





「桜川、あんたもバカよねー。のこのこここまで来るとはさぁ」





杏奈が顔を出した。


それから、また二人女子が入ってくる。




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