桜廻る
皿に作った物を盛り付けながら、雅はそう声をかける。
「土方さんの帰る場所が見付かるまで、ここにいてもいいですよ」
「…本当か?
どうして、急に気が変わったんだ」
「……。何となくです。私も、出来る事は、手伝いますから」
雅は、土方を一瞥し、出来上がった料理をテーブルに並べていった。
「そうか。ありがとな、雅。助かった」
「いえ。……じゃあ、食べましょうか」
そう言いながら二人は椅子に座ったのだった。