桜廻る
「はい。つまり、えっと……。
信じられないけど、土方さんは、過去から、未来に来たんです」
ぽかんと、土方は固まる。
だんだん眉間に皺が寄ってくる。
「あ……?
そんな摩訶不思議なもん、起こるわけ……」
漸く出た言葉は、これだった。
「わ、私だって信じられませんよ!だって、タイムスリップって…」
「たいむ……?」
「あ、時空移動の事です」
土方は困ったように、頭をかいた。
「時空移動……」
「……はい」