桜廻る




頑として雅は諦めなかった。


土方が作った俳句だ。


聞きたいに決まっている。





「鬼の副長が俳句詠むとか、笑えるだろ」


「そんな事ないですよ?好きなら、いいんじゃないですか?」


「……本当か?」





土方は雅の方を向いて、笑顔になった。





「はい」





その気の変わりように、雅も笑いそうになる。


パラパラと、土方は紙を捲った。




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