桜廻る




土方の事が頭から離れない。


ひたすら、願った。


生きて帰ってくる事を。


あの声を再び聞ける事を。


また、笑える事を。


雅はひまわり、土方は竹。


……また、土方を照らせる事を。





「──副長⁉」





(……!)





さっきよりも大きな叫び声に、雅はいち早く反応した。


声の主は、また別の男。





「副長……副長!しっかりして下さい!」




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