桜廻る




逃げ道を探すように、目を泳がせた。




「そういえば……!き、昨日、竹とか買ってくるの忘れました。今日買ってきますね」


「俺も行きたい」






予想外の申し出に、少し目を見開く。






「えっ?」


「駄目か?」






何故か申し訳なさそうに言う土方を見て、雅は勢いよく首を横に振った。






「全然問題ありませんっ!ふ、服、探しておきます!」


「あぁ。頼んだ」






土方は、慌てる雅を見て、おかしそうに笑った。




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