桜廻る
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そのまま、家の近くにある、大きな店に入っていく。
暑い太陽が、二人を照らしていた。
土方は眉間に皺を寄せながら、その店を見上げる。
「……これは、何階建てだ」
「えぇっと……」
(1、2、3、4……)
「7階建てですね」
「日本は、こんなにも変わるんだな……」
納得したように言う土方。
だが、何故かその言葉には、
「…そうか。武士がいない時代……か」
少しだけ、悲しみも混じっていた。