桜廻る
そして、そのまま食料品売り場を出て、しばらく歩いていく。
「何だあれは」
「え?」
土方が顎で示す方向には、うるさいくらいにガチャガチャと音楽が鳴っている……。
「あれは……。ゲームセンターですよ」
「げーむせんたー…」
平仮名発音で言う土方に、雅は笑ってしまった。
「少し興味がある」
「……土方さん、行ってみま…」
行ってみますかと雅が聞く前に、土方はスタスタと、ゲームセンターに入っていく。
そして、ユーフォーキャッチャーなどの様々な機械をまじまじと見つめていた。