桜廻る




「未来には不思議な物がたくさんあるんだな」





ピカピカ光って、ウィーンと動く機械をまじまじと見つめる土方。




「あれは何だ?」


「プリクラ…です」





たくさん、プリクラの機械が並んでいる。


ふと、雅は考えた。


自分にも友達がいたら、プリクラとかも出来るんだ…と。




(でも……友達なんて、私には無縁だ)





「これは、写真が撮れるんです」


「写真……?」


「江戸時代は、一枚の写真を撮るのにすごく時間がかかるって聞いた事あるんですけど……。今はすぐに撮れますよ」


「そうなのか…」





土方は、プリクラに近付いていった。

四角くて大きなそれを、上から下まで凝視する。




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