桜廻る



「それが、土方さんの志なんですね」





そう言いながら、雅も買ってきたひまわりを隣に並べる。





(いつかは、土方さんを照らせる相応しい女の人になりたい──なんて)


(今は難しい。でも、せめて…)






「……応援してます。土方さんなら、なれますよ」


「そうか」


「はい。いつか見てみたいです。土方さんが、刀を構えている所」



竹とひまわりが、雅には、輝いて見えた。




< 75 / 419 >

この作品をシェア

pagetop