王に愛された女



「同等の…力?」

 フィオーレは聞き返した。

「そうよ。あなたには刻印がないから、他の手段でこの子と同等になるの」

「そんな方法なんか…」

「あるわ。それは、過酷で厳しい道だけれど。でも、既に同等の力を得たものならいる」

 アイリーンの真剣そのものの目に、フィオーレは息を呑んだ。

「誰なんだ?」

「それはね、――――国王よ」

 フィオーレは、雷に打たれたような衝撃を受けた。

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