王に愛された女
ルークは奴隷の中から貢ぎ物を探し出すために奴隷を売っている城下町まで向かった。
既にそこでは商人たちが奴隷に値段をつけ始めていた。
ピンク色の髪の少女が丸い台の上に立たされている。
「この子は気が利くよ!なんでもよくこなす!」
商人が大声で言うと、奴隷を雇いたい貴族たちは一斉に値段を叫ぶ。
「金貨三枚!」
「いや金貨十枚出そう!」
「金貨二十枚でどうだ!」
金貨二十枚より高い金額は出ず、丸々と太った貴族が商人に金貨二十枚を渡した。
「じゃあ次はこの子だ!」
商人が檻から出したのは男の子だった。
まだ十三歳くらいだろうか。大きな目に広い額。髪は青色だ。
「この子は動きが速い!とにかく短時間で仕事をこなす!」