あんたが好きだよ、言わないけど。



「なめないでよ、「Tundere」を。ちょーカッコイイんだから、柚みたいなへなちょこと違って。」


グサリ。

何気なく言った奏の言葉が、今の僕には事実だから重すぎる。
うぅっ……

本当の事だけど、悲しすぎる……。


「あ、大丈夫。

柚のことは、嫌いじゃないから…」


そう言いながらイヤホンを付けなおす奏の横顔が、何だか赤くなっているようにも見えたのは、気のせいだろうか…?


そうだったら嬉しい。


「嫌いじゃないってことは、好きって捉えていいんだよね?奏♪」


ちょっと意地悪してみたくなって、ほんのちょっとだけ意地悪してみた。


「べ、別にアンタが好きって言ったワケじゃないんだから!!」


ほーら、可愛い。

ツンデレ奏、降臨、でしょ??





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