ブラックⅠ-出会い-
「もともとレイ君が昨日帰らないって言ってた時点で俺がカエ君が迎えに行くつもりだったんだけどさ!まさかわざわざレイ君から電話来ると思ってなかったからビックリ!」
ニコニコと笑いながら話すイツキ。
でも何でもともと誰かが迎えに来るつもりだったんだろう。
私そんなに方向音痴そう?
でもその疑問はイツキが直ぐに解決してくれた。
「二人が付き合ってるって噂、もう街じゅうに広がってだろうからあーちゃんも今日からは気を付けてね!危ないから1人で勝手にお出かけしたりとかダメだよ」
なるほど、多分これはこの間カエデが言っていた話しに繋がるんだと思う。
私が狙われるって話し。
「まぁ普段はレイ君と一緒にいるだろうから心配ないけど、レイ君がいない時は気を付けてね」
「うん、分かった」
この時の私は全く分かっていなかったんだと思う。
甘く考えていたんだと思う。
レイジ達や、リュウガの側にいるということを。