ブラックⅠ-出会い-



リュウガの行動に周りがざわつくのが分かる。



私とレイジが本当に付き合っているわけじゃないってことは皆知っているにしても、元トップが現トップの女を迎えに来るなんてもちろんおかしな話しだ。





「勝手な事すんな」



いつもよりもはるかに低い声。
地響きのようなレイジの暗い声。



「お前はどうせこれからやる事があるだろ。俺が連れて帰る」




リュウガはそう言うと私の肩を引き寄せクラウンへと歩き始めた。


何がどうなっているのか、何でレイジがこんなに怒っているのか、チームとか総長とかの関係は私にはわからなくて

ただリュウガいわくレイジは総長としてこれからやらなきゃいけない事があるから私は帰らないといけないという事だけは分かった。



その後は、後ろで何か怒鳴っているレイジ。それを無視してリュウガは私を後部座席へと押し込む。



「出せ」







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