ブラックⅠ-出会い-



「リュウガどうするんだ?まだ仕事は残ってるぞ、帰るつもりか?」




私を迎えに来たと言ったリュウガ。
どうやら仕事が終わってないのに迎えに来たらしい。



何でわざわざ迎えに来たのかはわからないけど、さっきの出来事を知って来たんだってことはわかる。



アキさんの言葉に全く答える気がないのか、長い脚を組みながら外なんか見つめちゃっている。



「おい、今日回らなきゃいけない所あるんだぞ。お前が無理矢理1人で出かけようとなんてするから俺が着いて来ただけで、帰っていいとは言ってない」




1人で出かけようとする?どういう意味だろうか。それじゃあまるでリュウガさんは1人で出かけたらいけないみたいな言い方。




「おい、聞いてるのか?」



少し呆れたようにため息をはくアキさんに、リュウガが小さく舌打ちををすると





「ならアオイも連れて行く」



え?私?




「おい正気かよ?アオイちゃんを連れて行ったらもう完全に知られるんだぞ?」




「連れて行かなくても一緒に住んでる時点で一部の奴らにはバレてる。」




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