ブラックⅠ-出会い-
到着した先は繁華街の中心。
私が来たこともないようなネオン街。
看板はピカピカと輝き安っぽい物から高級感の溢れるものまでたくさん。
「リュウガ、ここで何するの?」
ハテナマークを浮かべながら車から降りて行くリュウガに続いて私も後部座席を降りると
「仕事だ」
「仕事?私行っていいの?」
「今日はお前を1人にはしておけない」
そう言ってリュウガが私の瞳の下を親指で優しくこすった。きっと涙の後が付いてたんだと思う。
リュウガはさっきの事を言ってる。
私とレイジが銀狼神とかいうのに襲われたこと。
だからって私なんかが仕事に付いて行っていいのか、そうな事を考えていると
リュウガがグイっと肩を抱き寄せて顔を近付ける。
「行くぞ」