ブラックⅠ-出会い-
ネオン街はやっぱりキラキラと光り、まるで私の住む世界とは別世界。
リュウガはいつもこんな世界にいるのかと思うと、隣にいるのに何だか遠くの人のように感じる。
リュウガは一つの店の前で脚を止めると、私な顔を1度見てから店内へと脚を踏み入れた。
店の中は薄暗くどこか品の溢れる雰囲気がある。多分ここはキャバクラ。
まさかこんな店にリュウガは来たの?とか一瞬思ったけど、アキさんは仕事だと言っていた。
「お前はアキとここにいろ」
「うん」
私の肩を離し店の奥へと進んでいくリュウガ、そのリュウガを見つけて色々な人が声を欠けている。夜の蝶や、お客さんなのか座っているスーツを着た男の人達。
そんな姿を目で追っていると、
「リュウガ」
綺麗な声、リュウガを呼ぶまるでソプラノのような綺麗な声。
「ミクか」
ハーフアップにされた髪は上で丁寧にまとめられ、薄いピンクのロングドレスが細く華奢な身体を引き立てている。