ブラックⅠ-出会い-
「違う」
「そうよね!」
ミクさんのどこかホッとしたような安心したような顔。
「でも、お前には関係ない」
リュウガの冷たい声、怖いくらいの声、
その瞬間ミクさんから痛いくらいの視線が私を睨みつける。
リュウガはミクさんから一歩私へ脚を進めると、ミクさんの腕がリュウガから離れた。
「行くぞ」
私とアキさんの横を通り過ぎて行くリュウガ
「アオイちゃん、行こうか」
「はい」
何だかいやにシーンとする店内の全員が、私達のことを見ていた。キャバクラに来ているはずなのに、夜の蝶達も、その隣に座る客達も皆見ていた。