ブラックⅠ-出会い-
リュウガの現実離れした顔。
まるで絵のような、そしてCGのような。
始めて彼を見たとき、息が止まりそうになったのを覚えている。
綺麗だと思った。
そして魅力的だと思った。
そんなリュウガの横顔を見つめる私。
運転席にはアキさん、
後部座席には私とリュウガ。
ピリリリリリッ
いきなりポケットから鳴る着信音にピクリと肩を揺らしたのは私だけで、ディスプレイを見ると「レイジ」と表示されている。
それをリュウガは私から奪うと携帯を当たり前に耳へと当てた。
え?ちょっと!それ私の携帯!
でも威圧的なオーラを醸し出しているリュウガにそんな言葉を言えるはずもなく
「なんだ」
リュウガは勝手に私の電話に出た。
当たり前かのように電話を続ける彼の向こう側では、何やら怒鳴り散らしてるっぽいレイジの声。
何を話しているのは分からない
私の携帯にかかってきたって事は私に用事があったはずなのに、それに平然と出てしまうリュウガはきっとすごく俺様なんだと思う。