ブラックⅠ-出会い-
テレビも付けず、ボーッとアキさんお手製のサンドウィッチを食べながら、あまりの天気の良さにベランダへと出てみる。
「本当に良い天気」
眩しい空を見上げながらここのベランダこんなにも広かったのかと、今度椅子でも買って置こうかと企む私の後ろで
「何してんだよ」
「あ、おはよう」
黒のスウェットパンツに白のTシャツ。
クビからはシルバーアクセがいつものように光る。いつもと違うのは短めの綺麗に整えられた金髪の頭じゃなくて、少し無造作になった金髪の頭。
どうやら今起きて来たらしいレイジは、かったるそうに頭をぐしゃりとかく。その姿がやたらと色っぽくて、レイジは寝起きにもかかわらず色っぽかった。
短めの金髪頭にスラリとした長身。
気だるそうに歩く姿に少し焼けた肌。
何故だかドキドキした。
「これ俺の?」
「そうだよ」
昨日のせいだと思う。レイジが昨日変なこと言ったから!いきなり!いきなり変なこと言い出したから!!
昨日の今日で何だか変に緊張する私の心臓は言うことをきかなくて、そのままドキドキとなり続けた。