ブラックⅠ-出会い-
絶世の美女とはこの事を言うんだと。
あまりに整った顔に、あまりに素敵な容姿に
何で私の胸はこんなにぺったんこなんだとか、こんなにチビなんだとか神様を呪いたくなった。
勢い良く入ってきた女の人の後ろには焦った顔のカエデ。
それにしても目の前の女の人は綺麗すぎた。きっとこの部屋の顔面偏差値は凄く高いと思う(私を除いて)
そんな事を考えていた私は冷蔵庫を開ける事さえ忘れてポカーンと立ち尽くしていて、
「ちょっとレイジ!」
張り上げるような女の人の声。
「……………」
それに返事をしないレイジ。
嫌な雰囲気が室内を漂わす。