ブラックⅠ-出会い-
「何でその子なんですか?別に可愛くもないし、どこがいいんですか!?」
女集団のリーダーがレイジに向かってそう言ってくる。
可愛くなくて悪かったな!!
そんなの自分が一番よく知ってるってば!!
けどレイジはそんな女の言葉を気に止めることも無く、
「イツキはどうした」だとか「今日の晩飯なに?」とか私の肩を抱いて全然関係ないことを言ってくる。まるで女なんて目に入ってないみたいに。
言いたいことあるなら俺に言えっていったくせに全然聞いてない。
きっと答える価値もないと思っているんだと思う。
「そんな女の何処が好きなんですか!?」
「そんな女?」
さっきまでシカトしてたくせに、
全然聞いてなかったくせに、
いきなり反応したレイジ、私を覗き込んでいた顔を上げて女へと視線を移す。