ブラックⅠ-出会い-
とりあえずお風呂に入って部屋着に着替えてソファーへと座る。
一人の時はいつも思う。
このリビングってなんでこんなに広いんだろうかって。
さみしいじゃんかって。
一人でなんていたくないよって思う。
今までずっと一人だったくせに
散々一人で生きてきたくせに。
だけど思う。
そういえばなんだかんだ私には郁也がいてくれたんだと。
あんな最低な奴でも私の側にずっと居てくれた事には違いなかった。
狂った愛でしか私に伝える事が出来なかった郁也。
だけど私を愛してくれていた郁也。
あの時は気が付きもしなかった。
私は一人じゃなかったんだということに。