ブラックⅠ-出会い-


本当に一瞬、わかるか分からないかくふらい一瞬目を見開いたアキさんは



「アオイちゃん、」


そう小さく呟いた。




アキさんはその後、スーツのポケットから携帯を取り出すと、それを耳へと押し当てた。




「レイジ、上に来い」


そうして開かれた扉の向こう側からは先ほど私をここへと連れてきた金髪の男。




「この子をシュウさんの所に連れてけ。」



金髪はイヤそうに顔をしかめると



「あ?何でそんな女」


かったるそうにダボついたポケットへと手を入れる。




「おい」



その声は今まで喋ることなくタバコをふかしていた神谷リュウガの低い声、



< 20 / 376 >

この作品をシェア

pagetop