ブラックⅠ-出会い-
「何考えてる」
「え?」
「さっきから変な顔してんじゃねぇよ」
どうやらさっきから変な顔をしているらしい私。
そんな私の変な顔が気になって仕方ないらしいレイジ。
てゆうか女の子に向かって変な顔とか相当失礼だし、もし変な顔してたとしてもそれを言わないで欲しかった。
そりやイケメンでモテモテで色気たっぷりのレイジに比べたら私なんてスッポンレベルかもしれないけど、それでも必死に生きてるんだ。
スッポンだってスッポンなりに生きてるんだ。
「あの…さ、バイトしようと思って」
1人で勝手に出かけることを禁止されてる身なだけあって、こんなことが簡単に許可されるなんていくらバカな私でも思っていない。
「無理」
あまりに即答するレイジに思わずムカっとしてしまう。
「なんでよ!」
わかってる。レイジが私の為に言ってる事くらいわかってる。