ブラックⅠ-出会い-


「おい」



その声はきっと私へと向けられたもの。
私のアゴ先を掴んだリュウガさんは




「お前の人生は今日から俺のモノだ」




口角を上げ、そして美しく奇妙に笑う目の前の男に、私はブルリと身震いをし、



それと同時に胸の奥がざわついたのを感じた。





もう後には戻れないのだと。


私はこの人の為に生きて行くのだと。




「俺の為に、生きると言え」その言葉の意味の深さに、



この日助けを求めた日を一生忘れる事のないように。



< 27 / 376 >

この作品をシェア

pagetop