ブラックⅠ-出会い-
「おい」
その声はきっと私へと向けられたもの。
私のアゴ先を掴んだリュウガさんは
「お前の人生は今日から俺のモノだ」
口角を上げ、そして美しく奇妙に笑う目の前の男に、私はブルリと身震いをし、
それと同時に胸の奥がざわついたのを感じた。
もう後には戻れないのだと。
私はこの人の為に生きて行くのだと。
「俺の為に、生きると言え」その言葉の意味の深さに、
この日助けを求めた日を一生忘れる事のないように。